備前國住長船七兵衛尉祐定 寛文三年二月吉日 -Bizen no kuni ju Osafune Shichibei no jo Sukesada- 3-972
通常価格:¥770,000
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備前國住長船七兵衛尉祐定 寛文三年二月吉日
-Bizen no kuni ju Osafune Shichibei no jo Sukesada-
刃長45.38センチ 反り1.22センチ
元幅28.8ミリ 元重ね7.0ミリ
物打幅24.5ミリ 横手位置幅21.0ミリ
物打重ね5.9ミリ 松葉先重ね5.1ミリ
目釘穴1個
裸身重量450グラム
江戸前期寛文3年(1663) The early period of Edo era
昭和26年3月31日 岡山県登録
附属 特別保存刀剣鑑定書、白鞘、素銅はばき
七兵衛尉祐定は藤四郎祐定の嫡子で、永正祐定と誉れ高い与三左衛門尉祐定から数えて五代目にあたり、実子の上野大掾祐定が後を継ぎ、弟の源左衛門尉祐定と宗左衛門尉祐定もそれぞれ別家して棟梁となるなど長船祐定一門の繁栄を支え、延宝二年(1674)六月に九十八歳で没したと伝わる、新刀期の備前長船祐定家中興の祖にして業物としても知られる刀匠です。
現存する年紀作の最古は元和二年(1616)に遡り、晩年には実子の上野大掾祐定が代作を行ったとも伝えられるため個々の作の整理・分類にはなお研究の余地がありますが、寛文三年二月吉日と刻む本作はその長い作刀活動を考えるうえでも興味深く、時代の深みとともに地刃の出来を味わえる一振です。
本作は「備前國住長船七兵衛尉祐定」の堂々たる長銘に寛文三年二月吉日の年紀を添える脇指で、元先の幅差が頃よく開いて中切先へ結ぶ端正な姿に十分な重ねが力を与え、茎に残る年紀とともに、新刀備前の歴史を手元で辿れるところも大きな魅力です。
地鉄はよく錬れて詰んだ杢目に大肌が交じり、淡い乱れ映りごころが備前の気配を漂わせ、匂口が極めて明るく冴えた互ノ目乱れには尖りごころの刃を交えながら砂流と金筋が走り、先へ進むにつれて刃縁に大粒の沸が盛んに付いて景色をいっそう強めるなど、落ち着いた姿の内に鮮やかな働きを秘めた出来映えを楽しめます。
昭和26年3月31日という早い岡山県登録からは旧岡山藩主池田家にゆかりのある伝来にも思いが及びますが、これを直接裏付ける資料は確認されておらず、由緒については想像の域を出ないものの、年紀を備えた銘と特別保存刀剣鑑定書がこの一振の確かな見どころを伝えています。
刀身にはところどころ薄錆が見られますが、地刃の鑑賞は十分にできる状態で、華やかな互ノ目の変化から鋩子へと視線を運ぶ楽しみがあり、素銅はばきと白鞘を附して伝わるこの脇指は、七兵衛尉祐定の年紀作と新刀備前の冴えを一振で味わいたい愛刀家に薦めたい品です。