備前長船住横山祐成 於備後福山鍛之 弘化三年八月日 -Bizen Osafune ju Yokoyama Sukenari)- 3-950
通常価格:¥770,000
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備前長船住横山祐成 於備後福山鍛之 弘化三年八月日
-Bizen Osafune ju Yokoyama Sukenari)-
刃長42.6センチ 反り1.1センチ
元幅28.3ミリ 元重ね7.0ミリ
物打幅23.5ミリ 横手位置幅20.8ミリ
物打重ね5.7ミリ 松葉先重ね4.6ミリ
裸身重量404グラム
江戸後期弘化三年(1846) The latter period of Edo era
昭和51年2月23日 岡山県登録
附属 特別保存刀剣鑑定書、素銅はばき、白鞘
横山祐成は、江戸時代後期に活躍した備前長船の名工であり、名門である上野大掾祐定の流れを汲む刀工として広く知られています。
その作刀における強いこだわりは銘文にも表れており、「備前長船住 横山祐成作」といった正統な名乗りのほか、時には「友成五十六代孫」とも銘切りました。
これは、古備前の伝説的名工である友成を自らの遠い祖先と仰ぎ、長船に伝わる正統な血脈と伝統的な備前伝の技術を深くその身に修めていたことに対する、揺るぎない誇りの証明でもあります。
また、祐成は後年、備後国(現在の広島県福山)へ移住したとされており、現存する作品の中には「備後國福山住祐成作」と切られた珍しい作例も確認されています。
これは彼が高い技量を見込まれ、時の福山藩主・阿部家をはじめとする現地の有力者から招かれて特別に制作を行ったことを示唆しており、歴史的な資料としても極めて興味深い背景を持っています。
彼の作風は、精緻に鍛え上げられた美しい地鉄に、明るく冴え渡る直刃や華やかな互の目乱れを焼くものが多く、江戸末期における備前刀の正統な姿を今に伝える名工として高く評価されています。
本作は、元先の幅差が頃好く開いて、中切先が気持ち延びごころで、凛とした体配を見せています。 地鉄は杢目肌がよく錬れて地景入って少しく肌立ち、刃文は明るく冴え、匂口締まった互ノ目を焼き、乱れの谷は深く鋭く、足が刃先を超えんばかりに入り、鋩子は直ぐに先丸く返っています。
新々刀期の備前長船において、独自の足跡を残しながら古の美を体現した横山祐成。地方移住という特別な歴史的背景も含め、彼の現存する作刀は決して多くはありません。これほど地刃ともに健やかで、独自の個性が凝縮された出来映えの作品は、美術品としての高い芸術性を備えているだけでなく、コレクションとしても大変貴重な一口でございます。伝統の備前伝を現代に伝える至高の宝物として、末永くご愛蔵いただける傑作の一振として、自信を持ってお勧めいたします。