紫糸威二枚胴具足 -Fujiiro-ito Omodaka-odoshi Domaru Gusoku- 7-102
紫糸威二枚胴具足 -Fujiiro-ito Omodaka-odoshi Domaru Gusoku-
昭和中期 The middle period of Showa era
附属 鎧櫃、兜、面頬、前立、胴、袖、籠手、佩楯、臑当、鎧立
昭和後期に制作された、華麗な紫糸の威と重厚な鉄錆地塗の対比が見事な二枚胴具足です。
胴の造りは、鉄板を切り出して小札に見立てた切付小札を採用し、表面には渋みのある鉄錆地塗が施され、実戦の気風を色濃く残しています。その無骨な胴体を、高貴な紫色の糸が隙間なく緻密に綴る「毛引威」によってまとめ上げており、武骨さと雅やかさが高い次元で融合した見事な仕立てとなっております。
兜の額でひときわ強い存在感を放つ前立は、燃え盛る火炎の中に三鈷柄付剣をあしらった意匠であり、こちらは江戸時代に作られた由緒ある時代物が据えられています。両肩を守る袖には黒塗の鉄板札を用い、腕と脚にはそれぞれ五本篠籠手と七本篠臑当を添えるなど、各部にも実用を重んじた本格的な武具の仕様が貫かれています。
昭和の堅実な手仕事に江戸期の前立が歴史的価値の華を添える、誠に見応えのある一領です。