東都住源義治作- Toto ju Minamoto Yoshiharu - 2-1846
通常価格:¥605,000
税込
刃長70.1センチ 反り1.8センチ
元幅29.4ミリ 元重ね7.4センチ
物打幅24.7ミリ 物打重ね6.6ミリ
横手位置幅22.2ミリ 松葉先重ね5.9ミリ
裸身重量800グラム 拵に納めて鞘を払った重量1,101グラム
昭和前期 The early period of Showa era
昭和47年11月30日 東京都登録
附属 茶石目塗朱蛭巻鞘打刀拵、銀無垢金鍍金はばき
義治は栗原彦三郎昭秀の門人で、日本刀伝習所で作刀を学び、笠間一貫斎繁継や宮入行平と同時代の刀匠で、戦時中には軍刀の製作にも従事しました。義治の名は子息で目覚ましい活躍をされている新保基平刀匠の前銘として初期に踏襲されたました。
技量高い刀工でありながらも、日本刀銘鑑にはその詳細は記されていません。
本刀は、小板目がよく練れて緻密に詰んだ地鉄に、地沸が厚く付き、チリチリと細やかな地景が入り混じって、まるで縮緬のような精美な地肌を呈しています。刃文は匂口明るく冴えた互ノ目乱れを基調に焼き落としとなり、刃中には所々に深い足が入り、鋭さを感じさせる尖り刃ごころの刃を交えるなど、見どころに富んだ出来口です。鋩子は直に先丸く返っており、全体の品格を一層高めています。
附属の拵もまた趣深く、茶の石目地に朱の蛭巻を施した粋な鞘に、柄は卯の花色の蛇腹巻と、色調・意匠ともに洗練された仕立てです。本刀に対し、旧所有者がいかに深い愛情を注いできたかが自ずと窺えます。
実際に鞘を払って構えてみると、中程から手元に重心が寄った扱いやすいバランスで、鐔鳴りこそ見られるものの、柄にがたつきはなく、実用上の安心感も十分です。
指表に一部薄錆が認められますが、部分研磨により十分に除去可能な程度であり、鑑賞・保存のうえで大きな支障はございません。美術性と実用性を兼ね備えた一振として、自信をもってお勧めできる逸品です。
※委託品