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鶴図笄 無銘 -Mumei- 16-256

通常価格:¥198,000 税込
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鶴図笄
無銘
-Mumei-

全長21.3センチ 幅12.3ミリ 重さ37.6グラム
江戸前期~中期 The early to middle Edo period
附属 桐箱


鶴は千年の齢を保つと伝えられる瑞鳥であり、長寿、吉祥、夫婦円満を象徴する画題として、武家の装束や調度、刀装具に広く採り上げられてきました。地上に佇む姿には静かな品格が、大きく翼を広げて飛ぶ姿には飛躍と繁栄の願いが重ねられ、細長い笄の画面へ斜めに配することで、限られた幅を越えて空へ舞い上がるような広がりを生み出します。

本作は山銅地と見られる褐色の本体を端正に仕立て、胴には深い黒色を呈する赤銅魚々子地板を嵌め、その中央へ飛翔する鶴を高彫色絵でふっくらと表しています。鶴は両翼を大きく開いて斜めに舞う一瞬を捉え、胴には銀色絵と金色絵を組み合わせ、首から頭と足には金色絵を施すことで、暗い翼と黒い魚々子地の上へ瑞鳥の姿を鮮明に浮かび上がらせています。

羽根は1枚ずつ方向と長さを変えて重なりを彫り分け、翼の付け根では柔らかな羽毛、先端では鋭く伸びる風切羽を表し、尾羽や脚の小さな細部まで省略していません。身体を画面の中心へ置きながら周囲には魚々子地の余白を広く残しているため、彫刻の量感が際立つと同時に、鶴が広い空を横切るような静かな気配が生まれ、正面では金銀色の対照、斜めからは高彫の厚みと羽根の陰影を楽しめます。

耳の付け根には対向する蕨手状の意匠を彫り、肩へ移るなだらかな輪郭にも古様が感じられ、長い棹へ続く山銅と見られる褐色の地肌には穏やかな古色が広がり、裏面を文様のない磨地に仕立てることで表の赤銅魚々子と色金をいっそう引き立てています。祝意の明快な画題でありながら、余白を生かした構成と抑制された配色によって華美へ傾かず、季節を問わず拵や展示へ取り入れられる品格があります。吉祥意匠を収集される方はもちろん、赤銅魚々子地の精緻さ、写実的な鳥の彫刻、金銀色絵の調和を重んじる方にもおすすめしたい、手元で眺めるほど魅力を増す一品です。
寸法全長21.3センチ 幅12.3ミリ
時代江戸前期~中期 The early to middle Edo period
鑑定書―
付属桐箱
重量重さ37.6グラム

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