無銘 -Mumei- 3-976
通常価格:¥1,100,000
税込
無銘
-Mumei-
刃長32.5センチ 反り0.6センチ
元幅30.3ミリ 元重ね5.8ミリ
物打幅26.3ミリ 横手位置幅21.0ミリ
物打重ね4.4ミリ 松葉先重ね5.1ミリ
目釘穴1個
裸身重量237グラム 拵に納めて鞘を払った重量424グラム
室町後期 The late period of Muromachi era
平成25年2月12日 大阪府登録
附属 変塗鞘小サ刀拵、素銅はばき
平造で庵棟。元先の幅差が頃よく開いてふくらから刃先へと伸びる輪郭には室町後期頃の脇指らしい軽快さと力強さがあり、その時代の作とみられる刀身の出来を素直に楽しませる一振です。
地鉄は小板目に杢目を交えてよく錬れ、少しく肌立つところが表情を添え、匂口明るく冴えた互ノ目丁子乱れには足と葉がよく入り、鋩子は弛み込んで先丸く返るなど、平造の広い地に映える刃文の起伏を元から鋒まで追うほどに見どころが増していきます。
附属する変塗鞘小サ刀拵は艶やかな黒地に細かな朱を散らした鞘を基調に、縁頭の笹葉図から目貫と小柄・笄の稲穂図へと意匠が連なり、稲の葉と実に施された彫りや色絵の細やかさは小柄・笄の揃いと目貫をそれぞれ独立した刀装具として鑑賞するにも足る見どころを備え、刀身に劣らぬ価値を持つ拵として目を引きます。
四分一地の鐔と鐺は一作の揃いで、丸に根笹紋を配した鐔と鐺が縁頭の笹葉図に呼応し、稲穂の金具とともに一具の主題を形づくっており、金具を寄せ集めただけでは得られない統一感がこの拵の魅力をいっそう高めています。
切羽に見られる「笹田」と三角形の符号は、この拵の旧蔵者や誂えの経緯を探る手掛かりとなり得ますが、現時点で特定の人物や家との関係を裏付ける資料はなく、丸に根笹紋と併せて今後の来歴研究を誘う興味深い痕跡として味わえます。
小柄に納まる小刀には「埋忠」の銘と草の倶利伽羅龍が見られ、小柄袋と笄も状態よく保たれているほか、鐔鳴りはあるものの柄にがたつきはなく、素銅はばきまで備えたこの一振は、室町後期頃の力強い地刃と質の高い稲穂図金具、鐔・鐺の一作を一揃いで味わえる品として愛刀家に薦めたい作品です。