出羽大掾藤原國路 -Dewa Daijo Fujiwara Kunimichi- 3-970
通常価格:¥1,540,000
税込
出羽大掾藤原國路
-Dewa Daijo Fujiwara Kunimichi-
刃長44.11センチ 反り0.9センチ
元幅33.1ミリ 物打幅30.15ミリ
元重ね7.8ミリ 物打重ね6.3ミリ
目釘穴1個
裸身重量480グラム
江戸初期 The early Edo period
昭和45年6月3日 群馬県登録
附属 特別保存刀剣鑑定書、素銅地金着二重はばき、白鞘
出羽大掾藤原國路は、年紀と行年を切った遺作から天正4年(1576)の生まれと考えられる、新刀期山城国の名工です。初銘を國道とし、慶長14年(1609)頃から國路へ改銘、のち出羽大掾を受領しました。新刀の祖として名高い堀川國廣の高弟に数えられ、國廣門下でも指折りの技量と幅広い作域を示した刀工として知られる一方、伊賀守金道をはじめとする三品派との関係も深かったと考えられ、相州伝に美濃伝の力強さを加味した変化豊かな作を残しています。作刀期間は慶長から寛文初年まで半世紀以上に及び、上々作に列せられ、斬れ味の評価では業物に挙げられるなど、地刃の美しさと実用の強靱さを兼ね備えた名手です。
本作は平造、庵棟、刃長44.11センチの脇指で、元幅33.1ミリ、元重ね7.8ミリと堂々たる量感を備え、物打に至っても幅30.15ミリ、重ね6.3ミリを保つため元先の幅差が目立って開かず、やや強く付いた反りと相俟って、短い寸法のうちに張りと力を凝縮した豪壮な姿を見せています。裸身重量480グラムという数値からも地鉄を十分に残した健全な造り込みがうかがえ、横手を設けない平造ならではの伸びやかな平地へ、國路得意の地刃の景色が大きく展開する点は本作の大きな見どころです。
地鉄は小板目がよく錬れて杢目を交え、地沸が付いて肌立ちごころとなり、細やかな地景が織り込まれることで、光の角度に応じて鍛え肌の奥行きが静かに浮かび上がります。刃文は匂口明るく冴え、小沸を豊かにまとった湾れ調子へ互ノ目を交え、刃中には足が入り、刃縁には砂流が幾筋も働いて単調さを見せず、表裏で異なる起伏を追うほど國路らしい相州伝色の濃い躍動を堪能できます。鋩子はその勢いのまま乱れ込んで先丸く返り、厚い重ねと広い平地へ展開する沸出来の焼刃が、豪快さの中にも明るく冴えた品格を添えています。
茎は生ぶで、目釘穴は一個、指表には「出羽大掾藤原國路」と力強い長銘が切られています。日本美術刀剣保存協会の特別保存刀剣鑑定書が附属することは、銘と出来のみならず保存状態を含めて一段高い評価を受けた確かな支えとなり、國路の作域を安心して収蔵できる点も見逃せません。刃長44センチ余の取り回しやすい脇指でありながら、33.1ミリの元幅と厚い重ねが生む迫力、よく錬れた地鉄、明るい匂口に砂流と足が盛んに働く刃文を余すところなく味わえ、さらに素銅地金着二重はばきと白鞘まで整った、堀川一門の魅力を凝縮した鑑賞性の高い一振です。