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菊花尽図縁頭 無銘(美濃) -Mumei (Mino)- 14-294

通常価格:¥330,000 税込
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菊花尽図縁頭
無銘(美濃)
-Mumei (Mino)-

縁 縦37.8ミリ 幅7.3ミリ
頭 縦35.0ミリ
重さ17.4グラム
江戸前期 The early Edo period
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱


美濃金工は美濃国で発達し、後世「美濃彫」と呼ばれる独特の装剣金工を生み出しました。なかでも「美濃の深彫」と称される、文様を残して地を深く彫り下げる力強い彫法を特色とし、秋草をはじめとする草花の意匠へ金銀の色絵を施した華麗な作品が知られています。本品は保存刀装具鑑定書において「無銘 美濃」と極められ、銀魚子地に鋤出高彫と色絵を施した作として記載されており、深く起伏に富んだ彫り、密に展開する菊花、金銀の色彩に、美濃彫らしい濃密な装飾性がよく表れた一組です。

菊は、霜に耐えて咲く強い生命力と清らかな姿から長寿、無病息災、高潔を象徴し、皇室との結び付きも深い格調ある吉祥意匠です。重陽の節句には菊の露や菊酒によって長寿を願う風習が育まれ、その花を画面いっぱいに表す菊花尽は、季節の華やぎと繁栄への願いを一つの意匠へ凝縮したものとして、武家の調度や刀装具にも好んで用いられました。

本品は縁と頭の全面を大小さまざまな菊花、蕾、葉、折れ曲がる茎で埋め尽くし、限られた面積の中へ咲き競う菊園の景色を作り上げています。頭では咲き開いた花を上下左右へ重ねて奥行きを作り、縁では細長い画面に沿って花と葉を絶え間なく巡らせており、二つを揃えて初めて菊花尽の豊かな景色が完成する構成です。

銀魚子地を細密に打ち詰め、その地を鋤き下げながら花葉を肉高く残す鋤出高彫によって、菊を地金と一体の力強い造形として表しています。花は正面を向いて大きく開くもの、斜めに傾くもの、花弁を内へ巻き込むもの、固く結んだ蕾まで一輪ごとに姿を変え、葉も深い切込みや反り、重なりを丁寧に彫り分けているため、どの角度から眺めても陰影が途切れません。銀地は長い年月を経て黒く落ち着いた古色をまとい、その深い地色から磨かれた花弁や葉脈が柔らかな光を拾って浮かび上がります。

花芯や一部の花葉には金色絵を配し、銀の静かな光と金の温かな輝きを細やかに交差させています。深い黒色を呈する地に金銀の菊が次々と浮かび上がり、角度を変えるたび花芯、花弁、葉脈が異なる光を拾うため、手の内で動かして眺めるほど彫りの立体感と色彩の豊かさが際立ちます。地を余らせず花葉を連ねる装飾性、深く起伏に富んだ彫り、黒く落ち着いた銀地へ金を利かせる色彩感覚がよく表れ、頭の中央部から側面、縁の周囲に至るまで鑑賞の手を緩めない仕事振りが見どころです。

手元では魚子の細かな粒立ち、幾重にも重なる花弁、葉脈や蕾に至る鏨仕事をじっくり味わうことができ、少し離れて眺めれば黒を基調とした地に金銀の菊がリズミカルに咲き広がる華麗な姿が際立ちます。保存刀装具鑑定書を伴う確かな美濃物であり、吉祥性の高い菊花尽の画題、銀魚子地と鋤出高彫による密度ある造形、金銀色絵の華やぎを一組で存分に堪能できる点も大きな魅力です。拵に用いれば柄周りへ格調と存在感を与え、桐箱に収めて鑑賞すれば江戸前期の美濃金工が得意とした彫りと色彩を間近に楽しめる、収集品としてぜひ手元に置きたい見応えある縁頭です。
寸法縁長37.8ミリ 腰高7.3ミリ 頭長35.0ミリ
時代江戸前期 The early Edo period
鑑定書保存刀装具鑑定書
付属桐箱
重量重さ17.4グラム

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