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瓢箪図小柄(長州住二王方清銘小刀付) 無銘 -Mumei- 16-232

通常価格:¥253,000 税込
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瓢箪図小柄(長州住二王方清銘小刀付)
無銘
-Mumei-

小刀を含めた全長201.5ミリ 小柄の全長95.0ミリ 幅14.8ミリ 小柄の重さ32.1グラム 小刀を含めた重さ44.5グラム
小柄 江戸中期 Kozuka: The middle Edo period
小刀 江戸前期~中期 Kogatana: The early to middle Edo period
附属 桐箱

瓢箪は細い蔓を長く伸ばして次々に実を結ぶことから、子孫繁栄、豊穣、家運隆盛を象徴する吉祥意匠として古くから親しまれ、六つの瓢箪を「六瓢」として無病息災へ結び付けるなど、形の面白さと縁起の良さを併せ持つ画題として、武家の調度、染織、蒔絵、刀装具へ幅広く採り上げられてきました。ふくらみのある実、翻る葉、自在に曲折する蔓と巻鬚が生み出す変化は、細長い小柄の画面へ豊かな流れと生命感を与え、静かな余白の中にも絶えず成長し続ける植物の勢いを感じさせます。

本品は温かみのある宣徳地を広々と見せながら、その上へ一本の蔓がゆるやかに巡るように大小の瓢箪と葉を配し、意匠を全面へ均等に詰め込むのではなく、葉を重ねた密度の高い部分、細い蔓だけが伸びる部分、地色を大きく残した部分を巧みに切り替えることで、細長い画面へ伸びやかな呼吸と奥行きを生み出しています。上方に集う葉から中央の実、さらに下方へほどける巻鬚まで視線が自然に導かれ、宣徳地の柔らかな黄金色を背景として蔓が成長し、葉を茂らせ、実を結んでゆく一連の景色が小さな金具の中に展開します。

葉には深い黒色を呈する赤銅と温かな色調の色金を使い分け、一枚ごとに異なる反りや向きを肉高く彫り上げたうえで細密な葉脈を刻み、重なりの前後や光を受ける面の違いまで立体的に表現する一方、瓢箪の実は丸みのある輪郭とふっくらとした高低差によって地から浮かび上がらせ、柔らかな赤味と明るい金色を添えることで、熟した実の豊かさを印象深く際立たせています。黒い葉、赤味を帯びた実、黄金色の地が織りなす重厚な色彩の間を、銀色の蔓と巻鬚が涼やかな線となって縫うように走り、異なる色金を数多く用いながらも華美に傾かず、江戸中期らしい落ち着きと品格を保っているところに確かな美意識がうかがわれます。

近くで見込めば、葉の縁をわずかに起こして量感を与えた彫り、葉脈へ細く走らせた鏨、実の丸みを形作る滑らかな面、途切れながら連続する蔓の繊細な線が次々に現れ、角度を変えるたび高彫の陰影と色金の光が移ろうため、正面写真だけでは伝わりきらない豊かな表情を手元で楽しめます。裏面は文様を置かない簡潔な磨地として、時代を重ねた宣徳地そのものの色艶を見せるとともに、表面へ凝縮された彫金と色彩を一層鮮明に引き立て、表裏を返す動作の中にも華やぎと静けさの対照を作り出しています。

二王方清は長州萩藩の御抱え刀工として活動した二王派の刀工で、現存する年紀作や公的機関に伝わる作品から、十七世紀後半から十八世紀初頭にかけての長州刀工を代表する一人に数えられ、公的資料では享保三年(一七一八)に没した人物と考えられています。その作は大名家の格式ある調度にも用いられており、本品に附属する小刀も銘振りと時代の姿から「長州住二王方清」の正真作と考えられるため、単に小柄へ収めるための付属刀身としてではなく、江戸前期から中期初頭に活躍した藩工の在銘作品として、それ自体に独立した歴史的・美術的価値を認めることができます。

小刀を収めた姿では、宣徳地の小柄から刀身へ続く細身の輪郭が端正な一体感を見せ、ひとたび抜けば方清の銘、鍛えられた鉄の肌、切先へ向かって引き締まる姿、小柄本来の筒状構造がそれぞれ現れ、色金を操る金工の仕事と鉄を鍛える刀工の仕事という、性質の異なる二つの工芸を一組の中で味わえます。無銘の小柄だけでも、吉祥性に富む画題、宣徳地の明るい色調、赤銅や素銅、銀色を取り合わせた精緻な彫金によって十分な鑑賞性を備えていますが、そこへ長州二王派の方清による正真小刀が加わることで、来歴を感じさせる厚みと収集品としての格が大きく高まりました。

豊かな実りを寿ぐ瓢箪の意匠、光の角度によって表情を変える多彩な色金、古色を帯びた宣徳地、そして萩藩御抱え刀工の正真作と考えられる小刀が一体となった本品は、飾れば明るく品格ある景色で空間を彩り、手元では彫金と鍛え物の細部を尽きることなく味わわせる、同種の無銘小柄とは一線を画する充実した一口であり、刀装金工と長州刀工の双方を愛好する方にとって、見逃し難い魅力を備えた収集品です。
寸法小刀を含めた全長201.5ミリ 小柄の全長95.0ミリ 幅14.8ミリ
時代小柄 江戸中期 Kozuka: The middle Edo period 小刀 江戸前期~中期 Kogatana: The early to middle Edo period
鑑定書―
付属桐箱
重量小柄の重さ32.1グラム 小刀を含めた重さ44.5グラム

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