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松笹鶴亀図小柄(草倶利伽羅龍彫埋忠明壽銘小刀付) 無銘 -Mumei- 16-225

通常価格:¥176,000 税込
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松笹鶴亀図小柄(草倶利伽羅龍彫埋忠明壽銘小刀付)
無銘
-Mumei-

小刀を含めた全長215.9ミリ 小柄の全長96.75ミリ 幅14.3ミリ 小刀を含めた重さ41.1グラム
江戸中期 The middle Edo period
附属 桐箱

松、笹、鶴、亀はいずれも長寿や繁栄を寿ぐ吉祥の象徴です。常緑の松は不変と長寿、寒暑に耐える笹は節操と生命力、鶴亀は末永い長寿を表し、これらを一画面へ取り合わせた意匠は、幾重にも祝意を重ねた格調高い画題として刀装具にも好んで採り上げられました。

本品は、深く艶やかな黒色を呈する赤銅魚子地を舞台に、松と笹、鶴亀を高彫で展開した華やかな小柄です。左方には翼を広げた鶴を大きく配し、中央には力強く枝を伸ばす松と、その根元を彩る笹を重ね、右方には亀を置いて横長の画面全体へ吉祥の景色を連続させています。主題を中央へ寄せるのではなく、鶴の嘴から亀の尾まで視線が自然に流れる構成となっており、細長い小柄の形を巧みに生かした伸びやかな意匠です。

地を覆う魚子は細かく整然と打ち込まれ、その静かな粒立ちが高彫の文様を鮮明に浮かび上がらせています。鶴の羽は一枚ずつ彫り分け、松の幹には樹皮の起伏を与え、笹の葉や亀の甲羅にも細部まで鏨を行き届かせており、手元で眺めるほど仕事の密度が伝わります。鶴の嘴や羽、松葉や笹、亀の甲羅などへ配された金銀の色金が、赤銅の深い黒色を背景として明るく映え、角度を変えるたび彫りの陰影と色彩が豊かに移ろいます。

とりわけ、鳥獣と植物を単に並べるのではなく、松の枝を画面の軸として鶴亀を左右に呼応させた構成が見事です。金色を広く使いながらも華美に流れず、銀色の涼やかな光と赤銅魚子地の落ち着きによって全体が引き締められています。離れて見れば黒地に金銀が鮮やかに映える祝意豊かな一幅となり、近くでは羽毛、樹皮、葉、甲羅へ施された細密な彫技を存分に楽しめます。

附属する小刀には「埋忠明壽」の銘が切られ、刀身には草の倶利伽羅龍が彫られています。倶利伽羅龍は、不動明王の利剣へ龍が巻き付く姿を表す力強い意匠で、草倶利伽羅はそれを簡潔かつ鋭い線へ昇華したものです。細身の刀身に刻まれた龍と利剣の意匠は、松笹鶴亀の穏やかな吉祥世界に守護と威力の趣を添え、小柄の彫金と鍛え物の双方を一組で味わえる充実した内容となっています。銘について特定の作者へ断定するものではありませんが、銘と刀身彫を備えた時代小刀が揃う点は見逃せない魅力です。

裏面には長年の使用を物語る大きな凹みが認められるため、その点を販売価格へ反映しています。一方、鑑賞の中心となる表面は、赤銅魚子地の品格、立体感に富む高彫、金銀色絵の華やぎがよく保たれています。松笹鶴亀という祝意豊かな画題に、草倶利伽羅龍彫と「埋忠明壽」銘を備えた小刀まで組み合わさり、装飾性、物語性、収集趣味のいずれにも応える、見どころの多い一口です。
寸法小刀を含めた全長215.9ミリ 小柄の全長96.75ミリ 幅14.3ミリ
時代江戸中期 The middle Edo period
鑑定書―
付属桐箱
重量小刀を含めた重さ41.1グラム

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