牛車行列図小柄 無銘 -Mumei- 16-219
通常価格:¥110,000
税込
牛車行列図小柄
無銘
-Mumei-
全長94.9ミリ 幅14.45ミリ 重さ26.7グラム
江戸前期~中期 The early to middle Edo period
附属 桐箱
牛車は平安貴族の格式を象徴する乗物であり、牛車をともなう行列は王朝文化の雅やかさと儀礼の華やぎを伝える画題です。装束を整えた供奉の人々、ゆるやかに歩む牛、御簾を備えた車を連ねることで、細長い画面の中に物語の時間と行列の動きが生まれます。
本品は赤銅魚子地を舞台に、先導する公家、徒歩の従者、牛車とその周囲を進む一行を肉高く彫り上げ、人物の装束や牛、車体へ豊かな金色絵を施しています。画面左から右へ連続する人物群は一人ごとに姿勢や持物を変え、中央の牛と牛車を頂点とする構成によって、わずか十数ミリの幅へ堂々たる行列を展開しています。車輪の輻や御簾、冠、衣文まで細部を作り込み、金一色に見える部分にも高低と陰影を与えた仕事は見応えがあります。
裏面全面にも金色絵を施して華やかに仕立て、表の黒い魚子地との対照を鮮明にしています。角度を変えるたび金色絵の行列が立体的に浮かび、赤銅の深い地色が王朝絵巻のような余韻を引き締める、鑑賞性と装飾性を兼ね備えた魅力豊かな小柄です。