柳下水辺女人図小柄 無銘 -Mumei- 16-216
通常価格:¥11,000
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柳下水辺女人図小柄
無銘
-Mumei-
全長88.35ミリ 幅12.4ミリ 重さ29.3グラム
現代 Modern
水辺に佇む女人は、古くから詩歌や物思い、自然との静かな交感を表す画題として描かれ、風に枝を垂らす柳を添えることで、移ろう季節と人の心を重ねた情趣ある景色となります。水面へ筆先を寄せる仕草は、目の前の風景を写し取ろうとする一瞬にも、胸中に浮かぶ言葉を託そうとする姿にも見え、見る者の想像によって物語が広がります。
本品は黒色の地へ、柳の根元に身を寄せた女人を大きく配し、水辺へ筆先を触れさせるような姿を印象深く表しています。画面左には水面からのぞく岩を置き、緩やかに続く岸辺とともに静かな水辺の奥行きを作り、柳の幹と細枝、女人の衣の襞を明るい色調で浮かび上がらせることで、限られた小柄の画面へ一幅の人物山水を凝縮しています。
人物を中央からやや右へ寄せ、柳の枝を上方へ広げた構成には絵巻の一場面のような流れがあり、黒と明るい装飾色との鮮やかな対比によって図柄が遠目にもよく映えます。女人の穏やかな姿、水辺へ向かう筆、静かにのぞく岩が余韻ある情景を生み、具体的な物語を限定しないからこそ、詩作、手習い、物思いなどさまざまな物語を重ねて楽しめる、鑑賞性豊かな一作です。