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松に鳳凰図透鐔 無銘 -Mumei- 12-1799

通常価格:¥71,500 税込
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松に鳳凰図透鐔
無銘
-Mumei-

縦69.1ミリ 横65.2ミリ 切羽台厚4.6ミリ 重量78.1グラム
江戸中期~後期 The middle to late Edo period
附属 桐箱


鳳凰は徳ある世に現れると伝えられる瑞鳥で、太平、繁栄、家運隆盛を象徴し、四季を通じて緑を保つ松は長寿、不変、節操を表します。両者を取り合わせた松に鳳凰の意匠は、瑞鳥の優雅さと常盤木の力強さを一つの画面で味わわせる格調高い吉祥図であり、長く流れる尾羽と屈曲する松の幹枝を透かしの輪郭へ巧みに置き換えることで、鉄一色の中にも華やかな動きと清雅な余白を生み出します。

本品は端正な竪丸形鉄地へ一本の老松を表裏に巡らせ、その枝に鳳凰を配した肉彫地透の作で、松幹を切羽台の背後から左下へ力強く伸ばし、鳳凰の胴から長い尾羽を右側の耳に沿って流すことにより、左右へ大きく展開する均整の取れた構成を作り上げています。鳳凰は右上で優美に首を曲げ、右下を見下ろす鋭くも気品ある姿を見せ、視線の先に配された松葉とともに画面へ明確な方向性を与えており、静かな佇まいの中にも次の瞬間に枝から舞い立つような生命感が漂います。

表面では鳳凰の顔、首、翼、尾羽と松の枝葉が密度高く組み合わされ、裏面へ返すと太い松幹と鳳凰の豊かな羽が大きく交差して、表裏を通じてその全身と老松の広がりを追う立体的な鑑賞が楽しめます。羽毛、松葉、樹皮には細かな彫線を重ね、鳳凰の眼と翼の付け根にあたる肩羽へ金象嵌を施すとともに、松の根元に添えた笹葉にも金を入れ、その周囲へ点状の金象嵌で朝露を表しています。上方では鳳凰の眼と羽を輝かせ、下方では笹葉と露を静かに光らせる金の配置が画面全体へ心地よい視線の流れを生み、落ち着いた黒褐色の地鉄の中から鳳凰の生命感と草木の瑞々しさを鮮やかに浮かび上がらせています。

十分な厚みを備えた鉄骨、輪郭の明快な透かし、歳月を経て深みを増した古色に、鳳凰と笹葉、露の金が品よく呼応し、光にかざせば松と鳳凰が一続きの華麗な影となり、手元では彫りと金象嵌の繊細な変化が現れます。太平と繁栄、長寿と不変という祝意を備えながら、拵へ合わせても過度に華美にならない落ち着きを保ち、吉祥画題、透彫、鉄味を一枚で堪能できる、末永く愛蔵するに相応しい魅力ある作品です。
寸法縦69.1ミリ 横65.2ミリ 切羽台厚4.6ミリ
時代江戸中期~後期 The middle to late Edo period
鑑定書―
付属桐箱
重量重量78.1グラム

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