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松樹透鐔 無銘(正阿弥) -Mumei (Shoami)- 12-1790

通常価格:¥220,000 税込
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松樹透鐔
無銘(正阿弥)
-Mumei (Shoami)-

縦81.2ミリ 横80.5ミリ 切羽台厚4.7ミリ 重量90.0グラム
江戸前期~中期 The early to middle Edo period
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱


正阿弥派は室町時代に京都を中心として興り、のちに会津、庄内、秋田、阿波、伊予など全国へ展開し、各地の美意識を取り込みながら多様な作風を築き上げました。鍛えのよい鉄地へ地透を施し、切羽台、文様、耳を強靱な鉄骨で結ぶ構成を基礎としながら、植物、家紋、波、器物などを大胆に図案化することに優れ、実用性と鑑賞性を兼ね備えた正阿弥物は古鐔愛好家から広く親しまれています。

松は厳冬にも緑を失わない常盤木として不老長寿、節操、家運の永続を象徴し、武家の調度や刀装具に数多く用いられてきました。太い幹と枝を透かしの骨格としながら、枝先へ細かな松葉を彫り添える松樹透は、武具らしい力強さと日本的な吉祥美を両立し、一本の樹木を円内へ無理なく収める鐔工の構成力が存分に発揮される画題です。

本品は大振りの丸形鉄地に両櫃孔を開け、切羽台を松の幹に見立てるよう周囲へ枝を巡らせ、上方から左右、下方へ伸びる幹枝を耳へ巧みに接続しながら、樹冠全体を一続きの地透として構成しています。太い幹から細枝へ移る鉄骨の変化、節ごとに方向を変える枝ぶり、円内を大きく回り込む樹姿によって、静かな均衡の中にも自然の生命力が感じられます。

枝先には松葉を束ねるように細かな毛彫を重ね、幹には樹皮を思わせる起伏を刻むことで、遠目には堂々とした松の輪郭、手元では松葉と樹肌の精緻な表情が現れます。左右の櫃孔を枝が包み込む配置も巧みで、表裏では枝ぶりと松葉の重なりが反転して見えるため、鐔を返すたび古松の周囲を巡るような立体的な鑑賞を楽しめます。

黒褐色に落ち着いた鉄味、丸耳の端正な輪郭、大きな開口を支える確かな鉄骨には古鐔らしい風格が宿り、幹枝を太く力強く見せながら、枝先の松葉には細やかな鏨を尽くすことで、豪放さと繊細さを一つの円内へ見事に共存させています。大振りでありながら透かしによって軽快さを保ち、常盤木である松の吉祥性と、正阿弥派の地透が備える品格を存分に味わえるため、上質な拵の要としても、古鉄の造形美を楽しむ鑑賞品としても確かな存在感を示す、長く愛蔵するに相応しい一枚です。
寸法縦81.2ミリ 横80.5ミリ 切羽台厚4.7ミリ
時代江戸前期~中期 The early to middle Edo period
鑑定書保存刀装具鑑定書
付属桐箱
重量重量90.0グラム

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