柊図透鐔 無銘 -Mumei- 12-1771
通常価格:¥55,000
税込
柊図透鐔
無銘
-Mumei-
縦82.6ミリ 横82.4ミリ 切羽台厚5.5ミリ 重量111.0グラム
江戸中期~後期 The middle to late Edo period
附属 桐箱
柊は鋭い棘を持つ常緑樹で、邪気を退ける魔除けの植物として古くから門口や節分の飾りに用いられてきており、冬にも青い葉を保つ姿から生命力や長寿の意味も重ねられ、武具へ施す文様としてふさわしい強さを備えており、鐔では鋸歯状の葉を明快な透かしにすると、柔らかな植物文とは異なる緊張感が生まれ、本作は大小の柊葉を円環状に巡らせ、葉先の鋭さと太い鉄骨を生かして、魔除けの主題を力強く表現しています。
大径の丸形鉄地に、柊の枝葉を上下左右へ展開し、切羽台と耳を肉厚な地透で結んでおり、葉は向きと大きさを変え、鋸歯状の縁を一枚ずつ明瞭に刻むことで、対称を基調としながら自然な動きを保っています。両櫃孔は枝葉の間へ取り込まれ、機能的な開口と植物の余白が一体となっており、十分な厚みの太い地ながら確かな重量に抑えられ、黒褐色の鉄色と広い透かしが重厚さと軽快さを両立させています。
光にかざすと葉先の鋭い輪郭が鮮明に浮かび、角度を変えると厚い地の側面が深い陰影をつくり、柊の魔除けという意味が明快で、拵に据えれば武家らしい引き締まった印象となり、鑑賞台では植物透の力強いデザインを存分に楽しめ、大振りの大きさと厚みがありながら、透かしによって扱いやすい点も魅力であり、吉祥植物、魔除け文、肉厚な透鐔を求める方に、長く愛蔵できる一枚としておすすめします。
鋭い葉先と円環の柔らかな輪郭が緊張感のある均衡をつくり、光にかざした際には柊の葉が連続する影となって現れるため、魔除けの意味を備えた植物透として図柄の明快さ、古鉄の落ち着き、実用性を長く楽しめる作品です。