踊桐透鐔 無銘 -Mumei- 12-1760
通常価格:¥66,000
税込
踊桐透鐔
無銘
-Mumei-
縦69.2ミリ 横67.6ミリ 切羽台厚5.9ミリ 重量70.0グラム
江戸前期~中期 The early to middle Edo period
附属 桐箱
桐は鳳凰の宿る瑞木とされ、武家の家紋や格式ある調度に用いられてきた格調高い意匠であり、枝葉を自在に動かした「踊桐」は端正な桐紋とは異なる生命感を見せます。
本作は葉と花を大きな地透へ展開し、装飾金具を用いず鉄骨の太細と余白だけで躍動を表しており、切羽台の下方へ大きな葉を重ね、そこから左右に伸びる枝を上辺へ大きく反らせる構成は、桐が風を受けて舞う瞬間を思わせます。小さな花房と尖った葉を交互に置き、右下には若枝を独立させることで左右対称を避け、広く透けた空間に軽やかなリズムを生みながら、細い枝の要所を耳へ確実につないだ造りには実用を踏まえた巧みさがあります。
鉄地には長い年月を経た黒褐色の艶が宿り、切羽台に残る素銅の責金が古い拵に用いられた来歴を静かに物語ります。白地に置けば踊桐の輪郭が鮮やかに浮かび、手に取れば細身の透かしにもかかわらず芯の通った鉄味が伝わるため、吉祥性、古格、図案の軽快さをバランスよく楽しめる魅力的な透鐔です。