鞍に雁金透鐔 無銘 -Mumei- 12-1752
通常価格:¥27,500
税込
鞍に雁金透鐔
無銘
-Mumei-
縦59.9ミリ 横56.9ミリ 切羽台厚4.0ミリ 重量39.0グラム
江戸中期~後期 The middle to late Edo period
附属 桐箱
鞍は武家の格式と旅立ちを想起させ、雁金は群れを成して飛ぶ姿から結束や便りを託す意匠として親しまれてきました。
本品は両者を一つの地透へ巧みに溶け込ませた作で、厚く飾り立てるよりも輪郭の妙で題意を伝える古様があり、小振りながらも丸い輪郭の中で、中央の鞍を切羽台と一体化し、その上下へ雁金を向かい合わせるように配した構成は実に機知的で、何気なく見れば抽象的な幾何文様、目を凝らせば鞍と鳥が次々に現れる図案の楽しさを備えています。細身の耳と素直な鉄骨が軽快な抜けを生み、過度に整えすぎない線には手仕事ならではの柔らかさが残ります。
装飾金具を加えず鉄一色でまとめた姿は渋く、光を透かした際に現れる影まで含めて鑑賞したい一枚であり、古鐔らしい素朴な鉄味と洒落た意匠を同時に求める方に好適です。脇差の拵にも収まりのよい控えめな姿で、手元で眺めるほど図柄の読み解きが深まり、飽きの来ない味わいを育ててくれます。