松樹図鐔 無銘 -Mumei- 12-1732
通常価格:¥23,100
税込
松樹図鐔
無銘
-Mumei-
縦54.4ミリ 横39.3ミリ 切羽台厚3.6ミリ 重量38.8グラム
江戸中期~後期 The middle to late Edo period
附属 桐箱
松は厳しい寒気の中でも緑を保つことから、長寿や不変、節操を象徴する吉祥の樹として尊ばれ、武家の装具においても格調と生命力を備えた画題として好んで表されてきました。
本作は黒褐色を呈する鉄地を小振りな変り形に仕立て、表の右側から上方へ巡る松樹を薄肉彫と色絵で表した一枚です。右下から立ち上がる幹と枝は鉄地の量感を生かして描かれ、その要所へ黄味を帯びた真鍮色と赤味ある素銅色を配することで、深い地鉄の中に松樹の姿を鮮やかに浮かび上がらせています。
左側には大きく小柄櫃孔を設け、右側へ松樹の意匠を寄せた非対称の構成と相まって、限られた寸法の中に伸びやかな景趣を生み出しています。裏面を簡潔にまとめることで表の色金と彫りが一層引き立ち、素朴な鉄味と抑制の利いた彩りを楽しめる、風雅で味わい深い鐔です。