合戦透鐔 無銘(彦根) -Mumei(Hikone)- 12-1729
通常価格:¥352,000
税込
合戦透鐔
無銘(彦根)
-Mumei(Hikone)-
縦79.4ミリ 横74.7ミリ 切羽台厚3.9ミリ 重さ90.1グラム
江戸中期 The middle Edo period
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱
彦根では江戸中期に藻柄子入道宗典(そうへいしにゅうどうむねのり)およびその一門が活躍し、鉄地を肉彫地透として人物、武者、合戦、和漢の故事などを画面いっぱいに表し、金銀などの象嵌色絵を加えた華やかで細密な作風を展開したことから、この系統の鐔は彦根鐔、あるいは彦根彫として広く知られています。
本作は堅丸形の鉄地に多数の鎧武者が入り乱れる合戦の情景を肉彫地透で表し、人物、武具、陣屋、橋、岩山、樹木、雲などを表裏にわたって立体的に配置することで、小さな鐔面の中に奥行きのある壮大な戦場を作り上げています。
表では橋や陣屋をめぐって攻防を繰り広げる武者たちを上下左右へ密に配し、裏では岩山や雲を背景に武者を描き分け、甲冑の威し、武器、人物の顔や手足などへ施された金銀および赤銅色の象嵌色絵が、黒い鉄地の中から個々の姿と動きを鮮明に浮かび上がらせています。
外周には金覆輪を巡らせて画面を引き締め、中央の大きな切羽台と左右の両櫃穴を残しながらも、人物と風景を巧みに連結して鐔としての強度と透かしの軽快さを両立させており、彦根鐔ならではの精緻な人物表現と物語性、華やかな象嵌色絵を存分に鑑賞できる保存刀装具鑑定書付きの一枚です。