漢高祖斬蛇図鐔 無銘 -Mumei- 12-1721
通常価格:¥66,000
税込
漢高祖斬蛇図鐔
無銘
-Mumei-
縦85.8ミリ 横77.6ミリ 切羽台厚4.1ミリ 重さ149.4グラム
江戸中期末~後期 From the late middle to late Edo period
附属 桐箱
漢高祖斬蛇とは、のちに前漢を開く劉邦が夜の沼沢を進む途中、道を塞いだ大蛇を剣で斬ったという『史記』高祖本紀の故事で、白帝の子である白蛇を赤帝の子が斬ったものと告げられたことから、劉邦が天命を受けて天下へ進む前兆として語り継がれました。
表には剣を逆手に振りかぶり、足元から迫る大蛇を鋭く見据える武将を鐔面右方へ高く彫り表し、兜や甲冑、衣の文様へ金色絵を細やかに施すとともに、顔や手へ素銅の色合いを用い、眼に明るい色金を添えることで、黒褐色の鉄地から緊迫した表情と力強い姿を鮮明に浮かび上がらせています。左下には身をくねらせる大蛇を低く配し、両者の間に広く残した余白へ振り下ろされる剣の軌道を想像させる、動勢に富んだ構成です。
裏は装飾を抑えながら下方に岩と水の流れを彫り、劉邦が大蛇に遭遇した沼沢の景色を静かに示すことで表の物語へ奥行きと余韻を添えており、縦85.8ミリの大振りな鉄地と149.4グラムの量感、武将の立体的な高彫、黒褐色の地鉄に映える金と素銅の色彩が調和した、中国故事の劇的な一場面を力強く表現した一枚です。