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山水人物図鐔 無銘(若芝) -Mumei(Jakushi)- 12-1712

通常価格:¥88,000 税込
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山水人物図鐔
無銘(若芝)
-Mumei(Jakushi)-

縦84.4ミリ 横81.5ミリ 切羽台厚4.2ミリ 重量164グラム
江戸中期 The middle Edo period
附属 桐箱


若芝は長崎で展開した鐔工の一派で、長崎の画僧河村若芝を祖と仰ぎ、代々「若芝」の名を受け継ぎました。鉄地に腐食技法を用いて図様を表し、細かな布目象嵌を施すことを特色とし、竹図、雲龍図とともに山水人物図を得意としたことが知られています。九州国立博物館も若芝鐔について、鉄地にクサラカシと鋤下げによって図様を形作り、細かな布目象嵌を施すこと、山水人物図が代表的な画題の一つであることを解説しており、長崎歴史文化博物館には二代若芝喜左衛門による山水図鐔が基準作として所蔵されています。

本作は大振りの鉄地を一幅の山水画に見立て、表裏いっぱいに遠景から近景へと続く景色と人々の営みを描いた鐔です。表の上方には遠く連なる山々と雲、その間から覗く日輪を置き、水上には小さな帆掛舟を浮かべ、左方には塔と東屋、その手前には舟と櫂を配しています。視線を下方へ移すと、中央には荷物を担いで橋を渡る人物、そのすぐ右には網を干す人物、さらに右下には舟に乗る人物が小さく刻まれ、右方の樹木と家屋へと景色が連なります。山々を望む水辺に舟が行き交い、人々が荷を運び、漁の網を干す日々の営みが僅か八センチ余りの鉄地の中に重層的に展開し、裏にも山肌と家屋、樹木、松を配して、下方の水面には二隻の帆掛舟を浮かべることで、鐔の表裏を巡るように一つの広大な山水世界を描き出しています。
鉄地には深い黒褐色の古色があり、山の稜線、樹木、家屋、舟などの要所に施された金布目象嵌が、暗い地鉄の中に差し込む光のように細かく輝きます。金を華美に面として見せるのではなく、遠山や水辺の景物へ繊細に散らすことで奥行きと光の変化を生み、遠く霞む山々から水辺に暮らす人々へと視線を導く構成には、若芝が得意とした中国山水画の影響を感じさせる絵画的な趣があります。両櫃を備え、84ミリを超える堂々とした大きさと164グラムの量感を持ちながら、遠景から小さな人物の営みに至るまで画面を破綻なくまとめた、若芝らしい異国情緒と山水表現を存分に楽しめる一枚です。
寸法縦84.4ミリ 横81.5ミリ 切羽台厚4.2ミリ
時代江戸中期 The middle Edo period
鑑定書
付属桐箱
重量重量164グラム

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