信玄鐔 無銘 -Mumei- 12-1706
通常価格:¥55,000
税込
信玄鐔
無銘
-Mumei-
縦75.6ミリ 横66.0ミリ 切羽台厚4.8ミリ 重さ120グラム
江戸前期~中期頃 The early to middle Edo period
附属 桐箱
信玄鐔は、武田信玄が合戦を待つ間に心を鎮めるため、鐔へ真鍮などの細線を巻き付けたという伝承に由来し、鉄地の周囲へ金属線を縫い通したように巡らせる独特の構造と、実戦を思わせる武骨な趣によって古くから親しまれています。
本作は重厚な木瓜形の鉄地に片櫃孔を開け、切羽台の外周にも鐔本体と呼応する木瓜形の区画を設け、その縁へ阿弥陀鑢を細かく施すことで、中心から外方へ広く力強い流れを生み出しています。
鐔面の外周には真鍮を縫い通したような縫目状の象嵌を巡らせ、一本ごとに表情の異なる真鍮が黒褐色の鉄地へ素朴な輝きを添えており、さらに耳にも真鍮象嵌を施すことで、木瓜形の輪郭を鮮明に引き締めています。
厚さ4.8ミリ、重さ120グラムの確かな量感を備え、深みのある鉄色と古色を帯びた真鍮がよく調和しており、縫目状の象嵌、阿弥陀鑢、二重に呼応する木瓜形という特徴的な造形を通して、信玄鐔ならではの実直で力強い趣を存分に楽しめる一枚です。