左三つ巴唐草雁金透鐔 無銘 -Mumei- 12-1704
通常価格:¥66,000
税込
左三つ巴唐草雁金透鐔
無銘
-Mumei-
縦77.1ミリ 横75.7ミリ 切羽台厚5.0ミリ 重さ93グラム
江戸中期 The middle to late Edo period
附属 桐箱
左三つ巴は水の旋回を思わせる躍動的な文様で、火除けや厄除けを願う家紋として広く用いられ、唐草は絶えることなく伸び続ける生命力、蕨手は春の芽吹き、雁金は良縁や便りを運ぶ鳥として親しまれてきました。
本作は丸形の鉄地を大胆に透かし、中央上部へ左三つ巴紋を掲げ、その周囲を伸びやかな唐草と蕨手、左右の雁金によって構成しており、線の太さに変化を持たせながら諸文様を耳と切羽台へ巧みに繋ぐことで、開放感のある透かしの中にも安定した力強さを備えています。
上部の巴紋を起点として唐草が鐔面を巡り、下方では蕨手が左右へ大きく展開するため、視線が自然に全体へ導かれ、正面性のある家紋と流麗な植物文様、簡潔な雁金の姿が調和した装飾性豊かな意匠となっています。
厚さ5.0ミリの鉄地には確かな量感があり、黒褐色の落ち着いた鉄色と素朴な肌合いが古調を添え、両櫃孔を赤銅で埋めた仕立ても鉄地との色彩の対照を生み出しており、家紋と吉祥文様を一面に取り合わせた華やかさと、鉄鐔らしい重厚な趣を併せて楽しめる一枚です。