月下梟図鐔 無銘 -Mumei- 12-1703
通常価格:¥88,000
税込
月下梟図鐔
無銘
-Mumei-
縦66.9ミリ 横63.5ミリ 切羽台厚4.8ミリ 重さ101グラム
江戸中期~後期頃 The middle to late Edo period
附属 桐箱
梟は夜の静けさを象徴する鳥として親しまれる一方、「不苦労」や「福来郎」の字を当てて幸福を招く吉祥の意匠ともされ、月や草花と取り合わせることで、風情と親しみやすさを兼ね備えた画題となっています。
本作は丸形の鉄地に、雲間から姿を現す月、露と笹の葉、草花と枝にとまる梟を鋤彫と高彫で表し、梟の目や脚、笹葉、花、露などへ金、銀、赤銅を用いることで、夜の景色に静かな彩りを添えています。
梟を支える枝の先端は切羽台の内側にまで伸び、鐔面の右側に集められた意匠と中央部を自然につなぐ構成となっており、雲に隠れた月の淡い銀色と、闇の中で金色に光る梟の目が呼応することで、月夜に佇む梟の気配を巧みに感じさせます。
裏面には穏やかに流れる水を表し、その岸辺にも露を添えることで表面の情景を余韻豊かに引き継いでおり、正面の緻密な装飾と裏面の静かな景色を対照的に楽しめる、物語性に富んだ一枚です。