笹藪図鐔 無銘(京金工) -Mumei(Kyo Kinko)- 12-1683
通常価格:¥220,000
税込
笹藪図鐔
無銘(京金工)
-Mumei(Kyo Kinko)-
縦71.45ミリ 横60.0ミリ 切羽台厚5.2ミリ 重量136グラム
江戸中期 The middle period of Edo era
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱
京金工とは、京都を中心に制作された金工作品に対して用いられる呼称で、特定の一流派のみを指すものではありません。京都では室町時代以降、後藤家をはじめとする装剣金工が活躍し、江戸時代には色金を用いた精緻な彫金技法が発達しました。後藤家に代表される家彫に対して町彫の金工も発展し、鐔、目貫、縁頭、小柄など幅広い刀装具が制作されています。
無銘品の鑑定における「京金工」は、京都を中心とする金工作品のうち、特定の著名流派や作者まで限定しない比較的広い極めとして用いられる例があります。
本作は竪丸形、四分一三枚仕立地に笹藪を鋤出彫で表した鐔です。表裏とも切羽台を大きく無地として残し、その周囲を無数の笹葉で埋め尽くしています。笹は単調な反復ではなく、葉の大小や方向、重なりを変えながら幾層にも配され、一枚一枚に葉脈を刻むことで、鬱蒼と繁る笹藪の奥行きを巧みに表現しています。中央の静かな余白と周囲を埋める緻密な彫りとの対比も効果的で、表裏とも非常に手数を掛けた作です。
さらに見逃せないのが四分一三枚仕立という凝った構造で、外周には共金覆輪を廻らせ、両櫃穴にも共金内覆輪を施しています。縦71.45ミリ、横60.0ミリという比較的小振りな姿ながら重量は136グラムを量り、三枚仕立ならではの量感を備えています。四分一の落ち着いた色調と、画面を埋め尽くす笹葉の鋤出彫、共金によって端正にまとめられた仕立が調和した作品です。