花丸桐紋散図鐔 無銘(加賀後藤) -Mumei (Kaga Goto)- 12-1667
通常価格:¥660,000
税込
花丸桐紋散図鐔
無銘(加賀後藤)
-Mumei (Kaga Goto)-
縦76.5ミリ 横74.15ミリ 切羽台厚5.0ミリ 重量168グラム
江戸中期 Middle Edo period
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱
加賀後藤は、加賀前田家と後藤家との関係を背景として発展した金工の一系統です。江戸初期には後藤家の金工が加賀に赴いて彫金技術を伝え、後藤顕乗、覚乗、程乗らも加賀前田家と深い関係を持ち、当地の金工の発展に大きな影響を与えました。後藤家伝統の赤銅魚子地に高彫や色絵を施す精緻な彫金技法を基礎としながら、加賀では華麗で装飾性に富んだ作品も数多く制作され、今日「加賀後藤」と極められる刀装具には、後藤家の彫金技術を受け継いだ格調と加賀金工ならではの豊かな意匠を見ることができます。
本作は重量168グラムを量る赤銅無垢の地を用い、表裏一面に緻密な魚子を打ち、桐紋を規則正しく散らすとともに、その間へ菊をはじめとするさまざまな花を丸く取り合わせた花丸文を高彫色絵で配した華麗な一枚です。黒みを帯びた深い色調の赤銅と豊富に用いられた金色絵との対照が鮮やかで、それぞれに趣を変えた花丸文と桐紋が一定のリズムをもって展開し、華やかでありながら全体には整然とした格調が保たれています。
さらに耳にまで金色絵を廻らせ、両櫃穴にも金色の地を設けて細かな文様を施すなど仕事は実に入念で、76ミリを超える堂々とした姿と168グラムという量感も相まって、加賀後藤の装飾性と高度な金工技術を存分に味わうことのできる優品です。
また、本鐔は蜂須賀家に伝来した大磨上無銘の海部泰吉の拵に掛けられていたもので、刀身・拵ともに現在当店にございます。本来一具として伝来してきた来歴を尊重し、可能であるならば刀身・拵と一揃いでお求めいただけることを切望いたします。