雁金車透鐔 無銘(栃畑) -Mumei, Tochihata- 12-1661
通常価格:¥88,000
税込
雁金車透鐔
無銘(栃畑)
-Mumei (Tochibata)-
縦74.6ミリ 横73.3ミリ 切羽台厚4.5ミリ 重量75.5グラム
江戸中期 Mid Edo period
附属 日本刀装具研究会鑑定書、桐箱
栃畑鐔は石見国、現在の島根県西部に伝わった鉄鐔の一群で、石見銀山との関係を背景として語られてきた地方色豊かな作域です。当地では「銀山鐔」とも称され、鉄地に大胆な透彫を施し、縄目状に仕立てた耳をめぐらせる作例が知られています。無銘のものが多く、在銘品には「石州銀山住守重」などが知られ、従来、銀山周辺の工人が余技あるいは副業として製作したことに始まるとの説も伝えられています。
本作は丸形の鉄地に雁金を放射状に連ね、あたかも車輪の輻のように一周させて透かした構成で、左右には大きく両櫃孔を開けています。一見すると幾何学的な車透ですが、一本一本を仔細に見ると雁の姿を簡潔に図案化して連続させており、具象と幾何学文様とを巧みに融合させた意匠が見どころ。
細身の透彫を多数連ねながら全体として均衡よくまとめ、耳には栃畑鐔の特色をよく示す縄目状の刻みをめぐらせています。
地鉄には古調があり、細かな透彫には手仕事ならではの僅かな揺らぎが見られ、それがかえって地方鐔らしい素朴な味わいを生み出しています。