木瓜形抱き茗荷三階菱葵透鐔 無銘(栃畑) -Mumei, Tochihata- 12-1660
通常価格:¥88,000
税込
木瓜形抱き茗荷三階菱葵透鐔
無銘(栃畑)
-Mumei (Tochibata)-
縦75.0ミリ 横71.4ミリ 切羽台厚5.7ミリ 重量97.5グラム
江戸中期 Mid Edo period
附属 日本刀装具研究会鑑定書、桐箱
栃畑鐔は石見国、現在の島根県西部に伝わった鉄鐔の一群で、石見銀山との関係を背景として語られてきた地方色豊かな作域です。当地では「銀山鐔」とも称され、鉄地に大胆な透彫を施し、縄目状に仕立てた耳をめぐらせる作例が知られています。無銘のものが多く、在銘品には「石州銀山住守重」などが知られ、従来、銀山周辺の工人が余技あるいは副業として製作したことに始まるとの説も伝えられています。
本作は鉄地を木瓜形に仕立て、上方に三階菱、左右に抱き茗荷、下方に葵の葉を配して大きく透かした一鐔。耳には栃畑鐔の特色である縄目状の刻みをめぐらせ、左右の抱き茗荷を切羽台から耳へと連続させることで、意匠と鐔そのものの構造を巧みに一体化しています。
三階菱、抱き茗荷、葵というそれぞれ家紋として用いられてきた意匠を上下左右に組み合わせた構成は視覚的にも面白く、厚さ5.7ミリと十分な肉を持たせた鉄地には地方鐔らしい素朴で力強い趣が感じられます。
部分的に錆が落ちて鉄地が光って見える箇所がありますが、全体の形状と透彫はよく保たれています。