桐透鐔 無銘(栃畑) -Mumei, Tochihata- 12-1659
通常価格:¥110,000
税込
桐透鐔
無銘(栃畑)
-Mumei, Tochihata-
縦70.6ミリ 横68.9ミリ 切羽台厚5.1ミリ 重量70.8グラム
江戸前期 Early Edo period
附属 日本刀装具研究会鑑定書、桐箱
栃畑鐔は石見国、現在の島根県西部に伝わった鉄鐔の一群で、石見銀山との関係を背景として語られてきた地方色豊かな作域です。当地では「銀山鐔」とも称され、鉄地に大胆な透彫を施し、縄目状に仕立てた耳をめぐらせる作例が知られています。無銘のものが多く、在銘品には「石州銀山住守重」などが知られ、従来、銀山周辺の工人が余技あるいは副業として製作したことに始まるとの説も伝えられています。
本作は鉄地を丸形に仕立て、桐を大胆に透かした一枚。耳には栃畑鐔の大きな特色である縄目状の造込みを巡らせ、桐の葉や花を大きく地透とすることで、わずか7センチほどの鐔面ながら極めて力強い構成となっています。
鉄は黒味を帯びて肌立ちを残し、長い年月を経た落ち着いた鉄味も良好。左右に展開する桐葉の一部と櫃穴を巧みに意匠へ取り込み、笄櫃穴は金で埋められており、黒い鉄地と金色との対照が印象的です。素朴さの中に大胆な造形感覚を備え、縄耳、地透、鉄味という栃畑鐔の特色をよく味わえる一枚です。