糸巻透鐔 無銘 -Mumei- 12-1656
通常価格:¥60,500
税込
糸巻透鐔
無銘
-Mumei-
縦75.1ミリ 横74.4ミリ 切羽台厚5.1ミリ 重量117.2グラム
江戸中期 Middle Edo period
附属 桐箱
糸巻は糸を巻き取っておくための道具で、その幾何学的で整った形は工芸意匠にも取り入れられてきました。刀装具においても糸巻を意匠化した作例が見られ、実用品を題材としながら、その輪郭を巧みに構成することで端正な透鐔の図柄となっています。
本作は鉄地丸形の鐔に糸巻の形を大胆に透かした一枚で、上下左右に配された四つの弧線によって糸巻の輪郭を表現し、中央部を広く残しながら外周に大きな透かしを設け、さらに細い透かしを沿わせることで、単調になりやすい幾何学的な構図に軽快な変化を与えています。地鉄には落ち着いた黒褐色の錆色がつき、耳には丸みと量感があり、5.1ミリの厚みと117.2グラムの重量も相まって手取りはしっかりしています。無銘ながら意匠が明快で、透かしの配置にも破綻がなく、素朴さの中に実用鐔らしい力強さを備えた作品です。