孟宗図鐔 無銘(水戸) -Mumei (Mito)- 12-1643
通常価格:¥396,000
税込
孟宗図鐔
無銘(水戸)
-Mumei (Mito)-
縦88.6ミリ 横78.6ミリ 切羽台厚4.2ミリ 重量161グラム
江戸後期 Late Edo period
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱
水戸金工は常陸国水戸藩の庇護のもと江戸時代中期以降に大きく発展した金工の一派です。初期には京都や江戸の金工の影響を受け、その後は奈良派や横谷派をはじめとする高度な彫金技術を積極的に取り入れながら独自の作風を確立しました。鉄地や赤銅地を用い、高肉彫に金・銀・赤銅・素銅などを巧みに用いた色絵を特色とし、中国故事や歴史人物、花鳥風月などを立体感豊かに表現した作品を数多く残しています。その優れた彫刻技術と格調高い意匠は江戸後期を通じて高く評価され、幕末から明治期にかけても優れた作品が制作されました。
本作は、中国二十四孝の一人として知られる孟宗が病床の母のため真冬に筍を探し求める故事を題材とした、水戸金工らしい高肉彫色絵鐔です。鉄地には潤いのある落ち着いた鉄味が備わり、表には鍬を携えて竹林に立つ孟宗を高肉彫で力強く表し、衣裳には象嵌色絵を施して華やかさと品格を添えています。
人物の穏やかな表情や柔らかな衣紋の起伏、竹葉の繊細な彫刻はいずれも巧みで、水戸金工の高い技量がうかがえ、裏面は竹のみを簡潔に配した構図とすることで表裏の対比を生み、故事の静かな情景を印象深く演出しています。
地鉄・彫口・色絵のいずれも完成度が高く、水戸金工の魅力を存分に備えた優品です。