野辺草図鐔 無銘 -Mumei- 12-1624
通常価格:¥132,000
税込
野辺草図鐔
無銘
-Mumei-
縦81.8ミリ 横72.2ミリ 切羽台厚1.55ミリ 重量115グラム
江戸中期 Edo period
附属 桐箱
野辺の草花は古くから日本人に親しまれてきた題材で、刀装具にも秋草や水辺の草木を簡潔な線彫や毛彫で表した作例が数多く見られます。華美な装飾よりも四季の移ろいや自然の風情を表現する意匠として江戸時代を通じて広く用いられ、侘びや寂びを感じさせる作風の鐔にも好んで取り入れられました。
本作は薄手の鉄地を角形にまとめ、耳には湾れ調子に折り返しながら柔らかな輪郭に仕立てた一枚です。地板には野辺に生い茂る草を毛彫で控えめに表し、余白を大きく生かした構成が静かな趣を醸し出しています。装飾を極力抑えた作行きながら、鍛えを感じさせる鉄味と長年の使用によって育まれた落ち着いた古色が見どころで、簡素な中にも江戸時代の美意識が感じられる好ましい作品です。