献上鐔 無銘 -Mumei- 12-1620
通常価格:¥66,000
税込
献上鐔
無銘
-Mumei-
縦65.3ミリ 横57.0ミリ 切羽台厚5.3ミリ 重量100グラム
江戸中期 Middle Edo period
附属 桐箱
献上鐔は、刀装具業界や収集界で古くから用いられている呼称で、装飾を抑え、素材や造り込みの美しさを重視した無文または簡素な意匠の鐔を指すことが多くあります。特定の流派や形式を示す名称ではなく、鉄地や赤銅地などを用い、質実な趣を備えた作品がこの名で呼ばれています。
本作は素銅地を芯材とし、その表裏に赤銅板を貼り合わせた三枚合わせの造り込みを特色としています。地板には装飾を施さず、素材の質感と端正な姿を前面に生かした構成で、穏やかな甲鋤彫の切羽台や均整の取れた撫角形が落ち着いた印象を与えます。耳の仕立ても丁寧で、無文でありながら単調さを感じさせず、素材の取り合わせと仕立ての確かさによって品格を備えた一作です。表裏の赤銅と芯材の素銅を組み合わせる三枚合わせは手間のかかる技法であり、質実の中に高度な金工技術が息づいています。