木賊露図鐔 無銘 -Mumei- 12-1619
通常価格:¥220,000
税込
木賊露図鐔
無銘
-Mumei-
縦85.0ミリ 横81.2ミリ 切羽台厚4.7ミリ 重量159グラム
江戸中期 Middle Edo period
附属 桐箱
木賊(とくさ)は古くから日本で親しまれてきた植物で、真っ直ぐに伸びる姿から清廉さや節操を象徴するものとして扱われました。また、茎に珪酸を多く含むことから古くは木工品や漆器の研磨にも用いられ、実用と観賞の両面で親しまれています。刀装具では秋草の一種として描かれることが多く、露や虫などを添えることで四季の情趣を表現した作品が数多く制作されました。
本作は鉄味の良い鉄地を用い、地板には自然な起伏を与えることで土坡や野辺を思わせる豊かな景色を表現しています。耳には赤銅覆輪を巡らせ、引き締まった印象を与えるとともに耐久性にも配慮された丁寧な造りです。木賊は赤銅と素銅を巧みに使い分けて象嵌し、地際には金象嵌で草を添え、木賊の節々や周囲に配された金象嵌の露が静かな秋の早朝を感じさせます。簡潔な構図でありながら素材の色彩を効果的に生かし、余白を広く取ることで侘びた趣を醸し出した、品格ある優作です。