龍図鐔 無銘 -Mumei- 12-1618
通常価格:¥275,000
税込
龍図鐔
無銘
-Mumei-
縦63.9ミリ 横57.2ミリ 切羽台厚4.5ミリ 重量97グラム
江戸中期~後期 Middle to Late Edo period
附属 桐箱
魚子地は金工技法の一つであり、鏨によって極めて細かな粒を一面に打ち出したもので、江戸時代の刀装具に広く用いられました。赤銅地に施された魚子は光の反射を抑えながら金銀や色絵を引き立てる効果があり、高度な鏨技術を要する仕上げとして知られています。龍は古来、瑞祥をもたらす霊獣として尊ばれ、武家の刀装具にも吉祥意匠として数多く取り入れられました。
本作は赤銅無垢を用いた魚子地鐔で、平地のみならず耳にまで極めて精緻な魚子が打たれています。耳まで均一な魚子を施すには高度な技術と多くの手間を要し、作者の優れた彫金技術が窺えます。
表には金と赤銅による二匹の龍、裏には金で一匹の龍を高肉彫で表し、躍動感に富んだ姿態を巧みにまとめており、鬣や鱗、爪に至るまで鏨が丁寧に施され、金と赤銅の色彩の対比が作品全体に華やかさと格調を与えています。さらに、小柄櫃穴・笄櫃穴には銀板が添えられ、細部まで配慮の行き届いた上質な仕上がりとなった名品です。