松里村図鐔 無銘 -Mumei- 12-1615
通常価格:¥22,000
税込
松里村図鐔
無銘
-Mumei-
縦62.2ミリ 横60.1ミリ 切羽台厚4.0ミリ 重量67グラム
江戸後期 Late Edo period
附属 桐箱
松と里山の風景は江戸時代の刀装具にしばしば取り上げられた題材で、長寿や不変の象徴である松と、人々が暮らす村落の風景を組み合わせることで、平穏な日常や豊かな自然を表現しています。山水画の影響を受けたこうした風景意匠は、江戸後期になると鐔にも多く見られるようになり、限られた空間に四季折々の情景を巧みに表した作品が数多く制作されました。
本作は丸形鉄地の一隅に松と里村の風景を表し、広い余白との対比によって静寂な趣を生み出しています。幹には力強い起伏を与え、枝振りには老松らしい風格が感じられ、麓には家並みを簡潔な彫りでまとめることで、遠景を眺めるような奥行きを演出しています。錆が落ちて地鉄の露出している箇所が惜しまれるものの、時代を経た鉄地ならではの味わいとして受け止められるでしょう。