菊花図鐔 無銘 -Mumei- 12-1609
通常価格:¥44,000
税込
菊花図鐔
無銘 -Mumei-
縦71.2ミリ 横65.5ミリ 切羽台厚4.7ミリ 重量102グラム
江戸前期~中期 Early to Mid Edo period
附属 桐箱
菊花を象った花形鐔は桃山時代から江戸時代にかけて広く制作された意匠で、菊は高貴さや長寿を象徴する吉祥文様として武家にも好まれました。簡潔な意匠の中に端正な造形美を備え、鉄地の持ち味を生かした作例は実用性と美観を兼ね備えた刀装具として今日でも高く評価されています。
本作は鉄地を木瓜形に仕立て、外周から切羽台に向かって放射状に花弁の彫りを巡らせた意匠が特徴です。外形は端正な木瓜形としながら、陰影豊かな彫刻によって花が開くような趣を生み出しており、簡潔な構成の中にも意匠性が感じられます。切羽台を高く残した造形は全体を引き締め、小柄櫃穴には赤銅埋が施され、刀装に合わせて調整されたことが窺えます。派手な加飾に頼らず、彫りだけで立体感を表現した好ましい一作であり、江戸前期から中期頃の作として鑑賞できる鉄鐔です。