八橋透鐔 無銘(京献上) -Mumei (Kyō Kenjō)- 12-1603
通常価格:¥352,000
税込
八橋透鐔
無銘(京献上)
-Mumei (Kyō Kenjō)-
縦69.4ミリ 横65.0ミリ 切羽台厚4.5ミリ 重量82.7グラム
江戸中期 Mid Edo period
附属 特別保存刀装具鑑定書、桐箱
京献上鐔は、無銘作が大半を占める京都金工の一群で、古正阿弥との関係を指摘する説があります。鉄地丸形を基調とし、透彫と精緻な金布目象嵌を組み合わせた華麗な作風を特色とし、花木や橋、幾何文などを意匠化した優美な作品が多く知られています。製作の中心は京都と考えられ、江戸時代を通じて同系統の作風が受け継がれました。
本作は『伊勢物語』第九段「東下り」に登場する三河国八橋の杜若を主題とした八橋透鐔です。堅丸形の鉄地に陰陽透を巧みに配し、全面には群生する杜若を極めて精緻な金布目象嵌で表現し、花弁や葉脈に至るまで均整の取れた仕事が施され、透かしと布目象嵌が一体となって上品で軽快な意匠美を生み出しています。耳は角耳小肉に仕立てられ、穏やかな鉄味と金布目の対比も美しく、京献上らしい気品を備えた優品です。保存状態も良好で、特別保存刀装具鑑定書が付属することから、美術的価値・資料的価値ともに高い一作といえます。堅牢さと洗練された構成美を兼ね備えた、古透鐔の魅力を存分に味わうことのできる優品です。