菊花透鐔 無銘 -Mumei- 12-1602
通常価格:¥129,800
税込
菊花透鐔
無銘
-Mumei-
縦66.75ミリ 横67.1ミリ 切羽台厚6.35ミリ 重量62.1グラム
室町時代末期~江戸前期 Late Muromachi to Early Edo period
附属 桐箱
菊花透は、菊花の花弁を連続して透かした古透鐔を代表する意匠の一つです。菊は古くから高貴さや長寿を象徴する吉祥文様として尊ばれ、室町時代末期から江戸時代初期にかけて制作された京透や古正阿弥などの古透鐔にも数多く用いられました。華美な象嵌や色絵を施すことなく、鍛えられた鉄地と透かしだけで美しさを表現する作風は、実用性と造形美を兼ね備えた古透鐔ならではの魅力として高く評価されています。
本作は鉄地を用い、二重に巡る菊花透を均整よく配した端正な構成を見せています。径66.75ミリに対して切羽台厚6.35ミリという堂々とした肉置きは、古透鐔らしい力強さを感じさせ、耳へ向かって自然に移りゆく厚みが鍛鉄の存在感を一層際立たせています。透かしの輪郭には手仕事ならではの柔らかな揺らぎが残り、耳にも作為的な均一さのない古作特有の趣が認められます。全体の姿には古調がよく保たれており、その厚手な造りや素朴で力強い鉄味は、室町時代末期から江戸時代初期にかけて制作された古透鐔の特色をよく示しています。
簡潔な意匠の中に実用品としての堅牢さと洗練された構成美を兼ね備えた、古透鐔の魅力を存分に味わうことのできる優品です。