桐茗荷蕨手繋透鐔 無銘 -Mumei- 12-1596
通常価格:¥66,000
税込
桐茗荷蕨手繋透鐔
無銘
-Mumei-
縦78.1ミリ 横77.0ミリ 切羽台厚6.1ミリ 重量85.0グラム
江戸前期 Early Edo period
附属 桐箱
桐紋は豊臣家以来の代表的な家紋として知られ、江戸時代には朝廷や幕府から使用を許された大名や寺社でも用いられました。抱き茗荷も古くから家紋として広く普及した意匠で、茗荷は子孫繁栄や家運隆盛を願う吉祥文様として刀装具にも数多く採り入れられています。また、蕨手文は植物の若芽を意匠化した文様で、桃山時代から江戸時代初期の透鐔に多く見られ、本作はこれら三種の伝統的意匠を巧みに組み合わせた古雅な趣を備えています。
鉄地を丸形に仕立て、上下には五三桐紋を配し、小柄櫃・笄櫃穴には抱き茗荷を意匠化した透かしを据え、その周囲を蕨手状の曲線で繋ぐことによって全体を均整よくまとめています。左右対称の構成は簡潔ながら格調があり、茎穴の姿にも古調が認められることから制作年代は江戸前期頃まで遡るものと考えられます。鉄味も、素直な鍛えと落ち着いた古色を備え、華美な装飾に頼ることなく意匠と造形の美しさで見せる好ましい一枚となっています。