一引両に雁繋文透鐔 無銘(武州) -Mumei (Bushū)- 12-1589
通常価格:¥126,500
税込
一引両に雁繋文透鐔
無銘(武州)
-Mumei (Bushū)-
縦80.9ミリ 横80.3ミリ 切羽台厚5.2ミリ 重量112.0グラム
江戸中期 Mid Edo period
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱
武州鐔は、江戸時代に武蔵国を中心として制作された透鐔の一群で、江戸の武士文化の発展とともに栄えました。無銘作も多く、鍛えの良い鉄地を生かした実用性の高い作風を特色とし、簡潔で力強い透彫を主体とする意匠が数多く制作されています。堅牢な造りと優れた鉄味を備え、江戸を代表する実用鐔の一つとして今日も高く評価されています。
本作は、一引両紋と雁繋文を大胆な透彫で構成した武州鐔の優品です。鍛えの良い鉄地は緻密で潤いのある鉄味を呈し、長年にわたり育まれた落ち着いた古色が武州鐔らしい質実剛健な趣を一層引き立てています。一引両紋を思わせる大胆な構成の中へ雁繋文を巧みに配することで、簡潔な意匠ながら優れた均衡美と律動感を生み出し、適度な肉置きを備えた透かしの輪郭や端正な丸耳の仕立てからは作者の確かな技量が窺えます。
華美な装飾に頼ることなく、鍛え上げられた鉄そのものの美しさによって深い味わいを表現した一作で、保存状態も頗る良好、保存刀装具鑑定書が付属することから資料的価値も高く、武州鐔の魅力を存分に堪能できる優品といえるでしょう。