水草図鐔 無銘 -Mumei- 12-1577
通常価格:¥121,000
税込
水草図鐔
無銘
-Mumei-
縦71.8ミリ 横70.8ミリ 切羽台厚5.6ミリ 重量149グラム
江戸前期 Early Edo period
附属 桐箱
赤銅磨地の鐔は、江戸時代初期より上級武士の拵に用いられ、落ち着いた色調と上品な趣を生かした作例が数多く制作されました。華美な高彫や色絵に頼ることなく、磨き上げられた赤銅地と繊細な象嵌によって品格を表現する作風は、武家の美意識をよく示しています。
本作は赤銅磨地の丸形鐔に、水草を金象嵌と銅象嵌によって表した一枚で、余白を大きく生かした構図は軽やかで洗練され、控えめな装飾ながら上質な趣を醸し出しています。耳には赤銅覆輪が掛けられ、切羽台には罫書き状の細かな放射筋彫りが施されるなど、細部まで丁寧な仕事が窺えます。茎穴には幾度にもわたる調整の痕跡が認められ、長年にわたり実際に用いられてきたことを物語るとともに、こうした改変の履歴は本作がより古い時代へ遡る作品であることを示唆しています。