四方猪目透半太刀鐔 無銘 -Mumei- 12-1576
通常価格:¥85,800
税込
四方猪目透半太刀鐔
無銘
-Mumei-
縦85.2ミリ 横78.3ミリ 切羽台厚3.75ミリ 重量150グラム
江戸前期 Early Edo period
附属 桐箱
半太刀鐔は室町時代末期から江戸初期にかけて盛んに用いられた半太刀拵に伴う刀装具で、実用性を重視した堅牢な造りと簡潔な意匠を特徴とします。猪目は古くから魔除けや福を招く吉祥文様として建築や工芸に広く用いられ、刀装具においても装飾性と実用性を兼ね備えた意匠として好まれました。
本作は鉄地の半太刀鐔に、四方へ猪目透を配した簡潔な構成の一枚です。耳は打返耳に仕立てられ、所々には鉄骨を思わせる働きも認められます。装飾を抑えた力強い造形は実用品らしい風格を備え、鉄地も永年の使用によって落ち着いた古色を湛えています。茎穴には近年に幅広の茎へ合わせて加工された痕跡が認められ、その周囲には元の茎穴を締め直した鏨跡も窺われることから、長い年月にわたり実際に用いられてきた履歴を物語っています。こうした古い形式や改変の痕跡は、本作が江戸前期頃に制作されたことを裏付ける見どころの一つとなっています。