破扇団扇図透鐔 無銘 -Mumei- 12-1574
通常価格:¥121,000
税込
破扇団扇図透鐔
無銘
-Mumei-
縦70.7ミリ 横68.6ミリ 切羽台厚6.0ミリ 重量96グラム
江戸中期 Mid Edo period
附属 桐箱
扇と団扇は古くから吉祥や風雅を象徴する意匠として親しまれ、能装束や蒔絵、刀装具にも数多く取り入れられました。使い込まれて破れた扇や団扇を題材とする意匠は、華やかさだけではなく、時を経た趣や「侘び」の美意識を表現したものとして江戸時代の工芸にも見ることができます。
本作は鉄地丸形の鐔に、破れた扇と団扇を大胆な透かしによって表した一枚です。扇には放射状に広がる骨を、団扇には竹骨を透かして軽快に表現し、両面には金布目象嵌による麻の葉文様を細やかに施しています。所々に表された破損部分が意匠全体に変化を与え、華やかな金布目と対照を成すことで、使い込まれた道具ならではの風趣を巧みに表現しています。
鉄地はよく鍛えられ、耳や切羽台の造りも端正で、金布目象嵌も良好に残存しており、意匠性と技術の双方に見どころを備えた味わい深い作品です。