一つ鱗に花菱透鐔 無銘 -Mumei- 12-1560
通常価格:¥70,400
税込
一つ鱗に花菱透鐔
無銘
-Mumei-
縦80.4ミリ 横79.6ミリ 切羽台厚5.7ミリ 重量98グラム
江戸中期 Mid Edo period
附属 桐箱
一つ鱗紋は三角形を意匠化した家紋として古くから用いられ、北条氏をはじめとする武家との関わりでも知られています。花菱紋もまた吉祥文様として刀装具にしばしば採り入れられ、透鐔では幾何学的な構成美を生かした意匠が数多く制作されました。本作も武家好みの簡潔で力強い意匠を特徴とする江戸時代中期頃の作と考えられます。
鉄地を円形に造り込み、中央に大きく一つ鱗紋を据え、その周囲に三つの花菱透を配した均整の取れた構図となっています。透かしの輪郭は素直で、鉄味も落ち着きを見せ、武用鐔らしい質実な趣があり、笄櫃孔は赤銅で埋められ、華美な装飾に頼ることなく、力強い構成と実直な工作によってまとめられた、江戸鉄地透鐔らしい味わいを備えた作品です。