瓢透鐔 無銘(正阿弥) -Mumei (Shoami)- 12-1525
通常価格:¥214,500
税込
瓢透鐔
無銘(正阿弥)
-Mumei (Shoami)-
縦87.7ミリ 横87.25ミリ 切羽台厚5.85ミリ 重量124.5グラム
江戸前期 The early Edo period
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱
正阿弥派は室町時代後期に京都で興り、桃山時代から江戸時代にかけて全国へ広まり、各地で独自の発展を遂げた刀装金工の一大流派です。鉄地を主体に透彫、象嵌、毛彫など多彩な技法を駆使し、実用性と装飾性を兼ね備えた作品を数多く残しており、その作域は極めて幅広く、地方色を取り入れながらも品格ある意匠と堅実な作風を特色としています。本作もそのような正阿弥派の優れた一例として、日本美術刀剣保存協会により「無銘 正阿弥」と鑑定されています。
本作は鉄地丸形に瓢箪とその葉を大きく透彫で表した意匠となり、画面いっぱいに伸びる蔓の流麗な曲線と大らかな葉の造形が絶妙な調和を見せています。装飾を抑えた簡潔な構成でありながら、太さに変化を持たせた蔓や肉厚な葉の立体感によって豊かな表情が生まれ、余白を巧みに活かした透かしが軽快さと力強さを兼ね備えた景色を構成しています。
鉄味は極めて良質で、黒々と落ち着いた潤いのある地色には鍛えの良さが感じられ、滑らかに仕立てられた丸耳とも相まって、実用品としての堅牢さと鑑賞品としての格調を兼ね備えた仕上がりとなっており、保存状態も良好で、大きく美観を損なう欠点は認められず、保存刀装具鑑定書と桐箱が付属します。
瓢箪は古来より無病息災や子孫繁栄を象徴する吉祥文様として親しまれ、柏葉もまた家系の繁栄や家門の永続を表す縁起の良い意匠であることから、本作は意匠性だけでなく吉祥性にも優れた作品といえます。
優れた鉄味と伸びやかな構図を備えた正阿弥鐔の佳品として、鑑賞用にも拵用にも高い満足感を与えてくれる一枚です。