猿猴に文字透図鐔 無銘(正阿弥) -Mumei (Shoami)- 12-1513
通常価格:¥165,000
税込
猿猴に文字透図鐔
無銘(正阿弥)
-Mumei (Shoami)-
縦76.8ミリ 横75.4ミリ 切羽台厚5.05ミリ 重量104.1グラム
江戸時代 The Edo period
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱
正阿弥派は室町時代に興り、桃山から江戸時代にかけて全国各地に広がった刀装金工の一派です。鉄地・赤銅地をはじめ多様な地金を用い、透、象嵌、高彫など幅広い技法を駆使して多彩な作域を展開しています。
本作は鉄地丸形の文字透鐔で、力強く大胆な書風を思わせる文字を意匠化した透かしの中に、小さな猿猴を巧みに配した洒脱な一作です。
地鉄は鍛えの良さを感じさせる潤いある鉄味を呈し、古雅な肌合いと柔らかな錆色が見事に調和しています。猿猴は高肉彫で表され、極めて小さいながらも表情や体躯に愛嬌があり、全体に静かな趣を添えています。
また、本作を上下逆さにして眺めると、切羽台が頭部、小柄櫃・笄櫃が耳となり、右手を頭上に掲げ左手に物を持つ猿の姿が浮かび上がるようにも見え、意図されたものか偶然かは定かではないものの、鑑賞者の想像を誘う興味深い構成となっています。
保存状態は良好で、優れた鉄味と伸びやかな透かしの構成に加え、遊び心を感じさせる意匠も魅力であり、正阿弥派ならではの自由な発想と高度な造形感覚を味わうことのできる鑑賞価値の高い優品です。