金魚図縁頭 無銘 -Mumei- 14-274
通常価格:¥66,000
税込
金魚図縁頭
無銘
-Mumei-
縁金具の縦38.2ミリ 縁金具の高さ11.8ミリ 頭金具の縦33.45ミリ 重さ29.8グラム
江戸後期 The latter period of Edo era
附属 桐箱
赤銅磨地に一匹の金魚を配し、水草の間をゆったりと泳ぐ情景を簡潔な意匠で表した、趣深い縁頭です。
黒艶を帯びた赤銅磨地を背景とし、容姿豊かな金魚を金高肉彫で立体的に据え、銀色絵を交えた水草を周囲に散らすことで、水中の静かな世界を品良く表現しています。
縁には尾を優雅に翻しながら泳ぐ金魚を、頭静かに佇む姿を配し、縁頭を通して水中を回遊する様子が自然な流れで構成されています。
金魚は中国から伝来した観賞魚で、江戸時代には庶民にも広く親しまれ、富貴・繁栄・幸福を象徴する吉祥の画題として刀装具や工芸品にも数多く取り入れられました。水草は柔らかな曲線のみで簡潔に表され、余白を大きく活かすことで金魚の存在感を一層引き立て、静寂の中にも生命の躍動を感じさせる作域となっています。
華やかな金色と落ち着いた赤銅磨地との対比が美しく、無駄を削ぎ落とした意匠の中に江戸後期らしい洒脱な美意識がうかがえる佳品です。保存状態も良好で、小品ながら季節感と風雅を兼ね備えた作品であり、上品な脇差拵や短刀拵によく調和する優れた縁頭です。