清流鮎図縁頭 赤城軒東□(角印) -Sekijoken Tō□ (Square Seal)- 14-273
通常価格:¥165,000
税込
清流鮎図縁頭
赤城軒東□(角印)
-Sekijoken Tō□ (Square Seal)-
縁金具の縦39.3ミリ 縁金具の高さ10.8ミリ 頭金具の縦34.6ミリ 重さ35.1グラム
江戸後期 The latter period of Edo era
附属 桐箱
宣徳地を用い、清流を遡る二匹の鮎を風雅に描いた、季節感あふれる縁頭です。
味わい深い古色を帯びた宣徳地を背景に、流れを幾重にも重なる柔らかな曲線で表し、川面の穏やかな水勢と自然の趣を見事に表現しています。縁・頭を通して一続きの景色となる構成は、刀装具ならではの意匠性を感じさせます。
流れの中を泳ぐ鮎は赤銅高肉彫で据えられ、金象嵌による眼が生命感を与えています。川底には岩や小石を配し、水草には金色絵を施すことで、水中を漂う軽やかな動きを巧みに描写しています。
鮎は古来より清流にのみ棲む魚として知られ、その清廉な姿から潔さや誠実さの象徴とされる一方、夏を代表する風物として和歌や俳諧、絵画にも数多く取り上げられてきました。緩やかに蛇行する流れの中を悠然と泳ぐ二匹の鮎は、豊かな自然と生命の躍動を静謐な構図の中に見事に表現しています。
銘は「赤城軒東□(角印)」を刻し、細部まで丁寧な鏨遣いと高肉彫、金色絵を巧みに調和させた質の高い作品です。華美に偏ることなく、宣徳地の落ち着いた色調を活かしながら、水流の美しい曲線と鮎の立体感を引き立てた作域には、江戸後期の洗練された美意識が色濃く表れています。保存状態も良好で、季節感を楽しめる刀装具としてはもちろん、美術工芸品としても鑑賞価値が高く、縁金具の縦39.3ミリという大きさは、刀の拵に頃合いで大振りの優品です。