黒皺革塗鞘半太刀拵 -Black Wrinkled Leather-style Lacquered Saya Handachi Koshirae- 18-038
黒皺革塗鞘半太刀拵
-Black Wrinkled Leather-style Lacquered Saya Handachi Koshirae-
拵全長 約103.0センチ
柄の長さ 26.3センチ
鞘の長さ 約76.4センチ
柄の重さ(鐔・切羽を含む)302グラム
鞘の重さ 300グラム
拵総重量 602グラム 継木を含めた拵総重量650グラム
継木の刃長69.2センチ 反り1.7センチ
継木の元幅30.55ミリ 元重ね7.0ミリ
物打幅22.8ミリ 横手位置幅20.6ミリ 物打重ね5.3ミリ 松葉先重ね4.6ミリ
江戸後期 The latter period of Edo era
附属 なし
黒皺革塗鞘を備えた上品な半太刀拵です。
鞘には黒漆による皺革風の塗りが施されており、単に革の質感を表現するだけでなく、実際に皺革を巻いた際に生じる継ぎ目までも塗りによって巧みに再現しています。細部まで神経の行き届いた仕上がりからは、塗師の高い技量と美意識が窺え、落ち着いた黒一色の中にも格調高い趣を感じさせます。
金具は四分一地による一作金具で統一されており、縁頭には丸に蔦紋が刻されています。派手さを抑えながらも質実な気品を備えた意匠であり、武家好みの端正な雰囲気を醸し出しています。栗形・責金具・鐺に至るまで統一感が保たれ、半太刀拵としての格式をよく示しています。
鐔は鉄地の鷺透鐔です。羽を休める鷺の姿を大胆な透かしによって表現しており、軽快な意匠の中にも静謐な風情が漂います。重厚な半太刀拵に風雅な趣を添える存在となっており、全体の調和にも優れています。
切羽は銀無垢製の当時のオリジナルが残されており、こうした細部の遺存状態も本作の価値を高めています。柄巻にも経年の古色は見られるものの保存状態は比較的良好であり、拵全体としての完成度を損なっていません。
黒一色を基調とした渋い装いの中に、塗師・金工・鐔工それぞれの技が凝縮された優品です。保存状態も良好であり、後日保存刀装具鑑定への提出も十分検討に値する出来映えを備えています。実用拵としての力強さと、美術工芸品としての洗練を兼ね備えた見所の多い半太刀拵です。